陸前高田での活動をアップしました

今年の1月から、陸前高田に学生を引率して行くプログラムを7回行ってきました。その状況をまとめて大学の復興支援プロジェクトのホームページにアップしました。その中で、陸前高田の現状や、視察のポイント、近所の方に私たちの活動を紹介している「サポートハウスたより」などを掲載しています。

 また、学生と一緒に行っているプログラム内容と、参加した学生のレポートを沢山掲載しています。学生のレポートは、一人2枚と少し長いのですが、何を感じたのかを率直に書いています。興味のある方は読んで下さい。

 頁はここです。

http://www2.rikkyo.ac.jp/web/csc/content/rikuzentakata.html

 

陸前高田のプログラムは、「視察」と「交流」としています。瓦礫処理や何かをする「ボランティア」ではありません。

 陸前高田市内小友町(おとも)に家を借りることが出来たことと、わたしが長期的に滞在することができることから、単発的なボランティアを行うのではないプログラムを考え実施しています。

 「視察」では、津波被害の状況を出来るだけ感じることに重点を置いています。震災前の写真や動画を集め、同じ場所に立ち、元々の街を見ながら、震災後の現実を見るようにしています。特に、市民体育館や市役所、陸前高田高校、雇用促進住宅などでは長い時間を取っています。震災直後の津波が運んだ瓦礫がほぼそのままに残されています。弔意を持ちつつ、そこに佇みます。ここで何が起きたのかをそれぞれが考えながら、長い時間黙って立ち尽くしています。物音を立ててもいけないような、重い重い、空気を感じながら立ち続けています。 何が起きたのか、だけではなく、自分との関係を重い計り、自分の人生をも考える時間であると思います。1カ所で30分、40分と時間がかかります。しかし、陸前高田に来ることは何度もあることではないでしょうし、今の陸前高田は今しか見られません。3時間、4時間掛けて、街を歩きながら、空気を感じながら視察をしています。

 「交流」は、仮設住宅に住んでおられる方やサポートハウスの近所の方との交流です。仮設住宅の中を歩いていると、若い学生に声を掛けて下さる方がおられます。中には、お茶飲んでって、上がって一緒にお昼食べよう、と誘って下さり仮設住宅にあげて下さいます。そして、自然に「あの日はたまたま犬の散歩に行ってて助かったんだよ。」「病院の日で病院に行ってたんだ。友達はホテルでお茶のみしてて亡くなってしまった。」「息子が、こんなとこに居たら危ないって車で迎えて来てくれて助かった。近所の人はみんな市役所に避難して助からなかった。」などと、語って下さるのです。初めて会ったわたしたちに、こんなに自然に話して下さることに、驚きながら、実際に起きた悲劇について淡々と語るそのことばを聴きます。 また、近所の方々も家に寄って下さったり、バーベキューをして下さったり、畑で取れた野菜を持って来て下さったりという、田舎暮らしの交流をしています。都会育ちの学生たちには、人の距離がこんなにも近いことだけでも驚きのようですが、それを心地よく受け取っています。

 そんなレポートも読んでみて下さい。